今回は、60年代半ばからセッションマンとして実に400枚以上のアルバムに参加してきたブルックリン出身の黒人キーボーディスト、リチャード・ティーのファーストアルバムとセカンドアルバムの紹介です。
僕は70年代の「STUFF」の活動でリチャード・ティーを知り、その後はキーボードのクレジットにこの人の名前を見つけると買っていました。
ピアノを弾いてもローズを弾いてもこの人ならではの手クセというか雰囲気がありすごく好きなのです。
グローヴァー・ワシントン・ジュニアの一連のアルバムや勿論スタッフのアルバムで数々の名演が聴けます。
そんな彼がソロアルバムをリリースするのは78年の「STROKIN’」が初めての事で、ずいぶん遅いスタートです。
そして、その長い音楽キャリアにしては、結局生涯を通してリーダー作はたった5枚しか残していません。
まず、ファーストのジャケット写真に大きくゴルフボールが写った青いアルバム。ゴルフのティー(ボールを乗せるピンのこと)と自身の名前のティーをかけた壮大なダジャレ。苦笑。
うって変わって中身は最高です。
アルバムタイトル曲「STROKIN’」中盤からの強烈な左手のリズミックなパターンはこの人ならではの持ち味ですね。
おもわず身体が乗り出します。
最後の曲「TAKE THE A TRAIN」スティーブ・ガッドとのコンビで演奏のこの斬新な「A列車で行こう」は、リチャード・ティー節炸裂で、ソロアルバムならではの収録曲です。
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